ソーシャルムーバー デイと介護タクシーをマッチング

昨年2月に設立したソーシャルムーバー(前橋市、北嶋史誉社長)は送迎システム「福祉Mover」を活用し、通所サービスの送迎の受託事業を展開している。 福祉Moverは同氏が大規模型通所介護の運営法人「エムダブルエス日高」を経営していた時期に開発したシステム。複数の利用者の住所から最適な送迎ルートをほぼ自動で作成し、送迎担当(ドライバー)は端末でルート、各利用者の心身状態、乗降時に必要な介助を共有できる。 送迎受託サービスは、同システム上で「毎週月曜日の〇時の送迎」「明日の午後に2便」といったオーダーを同社が受け、配車可能な介護タクシーをマッチングするしくみ。デイと介護タクシー事業者の直接契約は必要ない。 4月現在、前橋市内の5事業所が利用し、介護タクシーは5台が稼働している。費用は利用者数に関係なく、1時間4000円。「事業所が送迎車を保有した場合、車輌リース代、保険料、ガソリン代、駐車場代がかかる。コストメリットは大きい」と北嶋社長は説明する。 同事業の目的の一つがデイの送迎業務の負担軽減。「業務時間全体のうち送迎は3割を占める。利用時間の選択肢が多い事業所、午前・午後の短時間デイほど1日の送迎も頻回。送迎時間はカギをかけ、職員が誰も残っていない小規模デイもある」と北嶋社長は話す。  これまで当たり前のように自職員が行っていた送迎の一部を切り離し、コア業務に集中できれば人材定着にもつながると考えたという。「都心部だと運転ができる介護職員の採用も簡単ではない。求人に『送迎業務なし』とあるだけで、採用に有利に働く可能性もある」。 委託先を運転+介助技術を有する介護タクシーに限定し、送迎の質・安全性も担保。以前、別法人で国土交通省の補助金事業として一般のタクシー事業者による同様のしくみを試行したが、ドライバー自身も高齢で乗降介助が行えず、結局デイの職員が同乗するケースが多かったそうだ。ビジネスモデルを示す まずは群馬県内で成功モデルを積み上げ、その後全国展開をめざす。ただし、それには介護タクシーの供給量を増やすことが喫緊の課題だと同氏。「25万台あるといわれているデイの送迎車に対し、介護タクシーは4万5000台。圧倒的に不足している。現在利用しているデイの配車依頼にも完全には応えきれていない」と述べる。発展しない背景には、介護タクシーの事業化の難しさが
情報元サイト:「ケアニュース」
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