住宅メーカーとIT分野で進む/海外企業M&A

東京株式市場は1月23日、3万6000円を超える高値となった(過去最高値1989年、3万8915円)。少子高齢化などを背景に、建設業界の工事作業員不足や2024年問題などもあるなか、企業のM&Aが活発に行われている。企業の中には職人不足を補うための企業買収を行うケースも散見するが、住宅メーカーやIT分野では海外企業とのM&Aが進んでいる。事例を2つ紹介する。米ホームビルダー/戸建て供給目標1万戸/積水ハウス 積水ハウスは1月17日(米国デンバー時間)、米国事業統括会社の子会社を通じて、米国で戸建住宅事業を行うM.D.C ホールディングス(MDC社)の株式の全てを取得し、合併契約を締結した。MDC社は、同社の特定子会社に該当する見込みとなる。 株式価格総額約49億㌦(1㌦=140・1円、約6879億円)の現金対価で合意。 同社は、グローバルビジョンに「『わが家』を世界一幸せな場所にする」を掲げ、米国南東部地域への進出などを推進してきた。2025年に海外市場で1万戸の戸建住宅供給を目標として掲げていたが、今回、MDC社を買収したことにより、大規模エリアでの拡大は完結し、目標達成も早まる見込みだという。 今後は、同社のテクノロジーを移植することによって、質の高い住まいを提供し、国際事業の拡大を目指す。 これまで米国西部や南部の企業を買収することによって、基盤を整備してきた同社。米国南東部地域へ事業エリア拡大を目指す中、今回の買収が果たす役割は大きい。 MDC社は、1972年設立のホームビルダー。コロラド州に本社を置き、全米第11位(引き渡し戸数ベース/22年度)の規模を誇る。創業以来、24万戸以上の住宅を供給し、過去10年でも安定を続け全米で11~13位に位置している。米国西部と東南部で強固な基盤と顧客のニーズを合わせた魅力的な商品ラインアップを強みとし、財務の観点では盤石なバランスシートが強みになっている。 米国のホームビルダーの中でも先進的なESGへの取り組みを行い、業界トップクラスの環境性能を達成し、積極的なダイバーシティの促進なども見られる。 積水ハウスは今回の買収によって、米国での引き渡し戸数ランキング第5位のホームビルダーに成長し、展開エリアは16州に拡大する。 今後は、2×4工法への同社テクノロジーの移植と同社の技術を体現する「SHAWO
情報元サイト:「週刊住宅タイムズ」
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