企業物価指数2024年3月 ~前年比上昇率が拡大傾向。先行きは政策の一部終了を受けてさらなる拡大を見込む~

日本銀行が4月10日に発表した企業物価指数によると、2024年3月の国内企業物価は、前年比0.8%(2月:同0.7%)と2ヵ月連続で伸びを高めた。
内訳をみると23類別中、15類別が上昇、8類別が低下となった。電力・都市ガス・水道は前年比▲19.1%(2月:同▲21.5%)と9ヵ月連続でマイナスとなったが、先月同様、下落率が縮小したことが全体を押し上げた。前年比上昇率が最も高い類別は、窯業・土石製品(前年比9.8%)で、次いで非鉄金属(同5.7%)、石油・石炭製品(同5.3%)となった。3月の国内企業物価の前月比は0.2%(2月:同0.2%)と2ヵ月連続で上昇した。内訳をみると23類別中、12類別が上昇、6類別が横ばい、5類別が低下となった。非鉄金属は銅、プラスチック被覆銅線、金地金が上昇し、前月比2.0%(2月:同1.3%)と上昇した。また、農林水産物は鶏卵、豚肉、牛肉が上昇し、前月比1.0%(2月:0.9%)と上昇した。輸入物価は、契約通貨ベースでは前月比▲0.5%(2月:同▲0.2%)と4ヵ月連続のマイナスとなった。内訳をみると、10類別中、4類別で上昇、2類別で横ばい、4類別で低下となった。石油・石炭・天然ガスは液化天然ガス、液化天然ガス、原油、一般炭などの品目が低下したことで、前月比▲1.9%(2月:同▲1.0%)と4ヵ月連続でマイナスとなった。
契約通貨ベースの前年比では、▲6.9%(2月:同▲8.3%)と12ヵ月連続のマイナスとなったが、マイナス幅は6ヵ月連続で縮小している。
円相場(対ドル)は前月比0.1%と3ヵ月連続のプラスとなったが、輸入物価は円ベースで同▲0.4%(2月:同1.2%)と3ヵ月ぶりのマイナスとなった。円ベースの前年比は1.4%(2月:同0.2%)と2ヵ月連続でプラスとなった。現在、燃料油価格と電気・都市ガス価格の激変緩和策が実施され、価格が抑制されている。燃料油価格の激変緩和策は、2024年4月末まで実施される予定だったが、ガソリンの全国平均価格が補助のない場合だと1リットルあたり190円台後半と高止まりしているため、一定期間延長することが発表された。一方、電気・都市ガス価格の激変緩和措置は、2024年5月使用分(6月請求分)が割引率を半減させて実施し、それ以降は措置を終了することが発表された。
下落を続けてき
情報元サイト:「株式会社ニッセイ基礎研究所」
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