島々仕事人 #041 テクノラボ 林光邦さん・田所沙弓さん

「島々仕事人」は島々に携わる仕事人の想いを紹介する企画。今回は、離島地域でも見かけることが増えた、海洋プラスチックを素材につくられるプロダクト「buøy(ブイ)」を製造する、横浜市のプラスチックメーカー「テクノラボ」代表取締役の林光邦さんと田所沙弓さんです。
※この記事は『季刊ritokei』45号(2024年4月発行号)掲載記事です。フリーペーパー版は全国の設置ポイントにてご覧いただけます。
取材・ritokei編集部 写真提供・テクノラボ
代表取締役の林光邦さん(右)とスタッフの田所沙弓さん(左)。世界的にも問題となっている海洋プラスチックから、付加価値の高い製品をつくりだすことで、地域経済や自然環境に貢献している
代々続くプラスチックとの縁 3代目は海洋プラの道へ
最近、離島地域のお土産におしゃれなものが増えている。なかでも目を惹くのが、カラフルなキーホルダーやコースター。裏を見ると「小値賀島」「保戸島」など、島の名前が書いてある……。これは一体何だ?
その正体はプラスチック。それも海を漂い海岸に漂着した海洋プラスチックが、離島を含む全国各地で採取され、高度な技術で製品化されたものだという。
「buøy(ブイ)」と名付けられたこのシリーズは、横浜のテクノラボが手掛けている。代表の林光邦さんは、祖父の代からプラスチックが身近にあった。
「祖父はプラの研究者でした。戦後、絶縁体をつくるために雲母の研究をしていて、その後、プラが生まれたのです。家の中にはプラの素材や本があって、そんな環境で育ちました」(林さん)。
プラスチックが急速に広まった戦後の日本では、天然素材には叶わない優秀さから、生活のあらゆる場面に浸透していったという。
プラ育ちともいえる林さんは、父が営むプラスチックの成形業を大学時代から手伝っていたが「正直、プラの仕事には関わりたくない」と思っていた。
しかし、大手メーカーの研究所に勤める叔父から、自動車製造に必要な接着剤を製造する事業に誘われ、プラスチックに関わる会社を起業。接着剤は軌道に乗らなかったが、プラスチック業界の隙間を埋める、医療機器や無線機器に使われる小ロットの部品製造が自社の強みとなった。
「うちのごみ使ってください」地域からの声が転機に
転機は美大出身の田所沙弓さんが、大量生産や価格面だけが魅力ではない希少価値の高
情報元サイト:「離島経済新聞」
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