株式会社禾(香川県)
アレルギーを持つ子どもにも美味しいお菓子を。そんな愛情から生まれたグルテンフリーのおこめクッキー
小麦アレルギーのお子さんに美味しいお菓子を。そんな思いから生まれたグルテンフリーの可愛いおこめクッキーです。卵・乳製品・小麦粉・上白糖は不使用。サクサクした米粉の生地に香ばしいあられが練り込まれています。パッケージデザインもかわいらしくおしゃれ。贈り手のセンスがキラリと光る手土産として喜ばれる商品です。
自らの体験をふるさと香川で広めたかった
東京の商社に勤務していた代表が、自らの体調不良を改善するために出会ったマクロビオティック。ふるさとである香川県でその魅力を伝えたいという思いからカフェを開いたのだとか。そんな矢先に東日本大震災が発生。関西にある日本アトピー協会さんを通じて、現地にマクロビオティックのお菓子を送ったのだといいます。
「『小麦を使っていないものはないのか』という問合せを頂きました。しかし当時はそういうものがあまり無かったため、自分たちで作ろうと考えました」というのは株式会社禾(のぎ)の久保敏彦さん。震災もひとつのきっかけになりました。
「お客様の中に小麦アレルギーのお子さんがいました。普通のお店だと食べられるものが限られますが、私たちのカフェで作られているケーキはどれを食べても大丈夫なので、そのお子さんがとても喜んでくれました。喜んでいただき、ありがとうと感謝してもらった上に代金もいただける。それが私たちの原動力になりました」
もっと多くの人が喜ぶ商品を作りたいと思ったものの、手作業では作れる量にも限界があります。そこで高松に工場を設立。「製造設備を整えましたが、それでも求められる製造量ができなかったので、現在はさぬき市に工場を移転しました」
子供たちが気軽に分け合えるお菓子を目指し
もともと米粉で作られたお菓子は硬いものが多かったのだとか。しかもアレルギー対応のお菓子ですので小麦も卵も乳も使えないので思ったようにできませんでした。
「形がポロポロと崩れてしまったり、反対に堅くなったりするのですがそれをサクサクの普通のクッキーに負けない食感にするのはとても大変です」
そこで配合などを工夫して、口どけよく、乳製品は使っていないけれどもミルキーな風味にして、多くの人に受け入れやすく仕上げました。
「お米は口どけが良いので、口の中で溶けていく感じとお米の味をしっかり楽しんでいただければと思います」
パッケージにも、アレルギーを持つ子どもたちへの配慮が注がれています。
「一般的にアレルギー対応のものは表に分かりやすく記載がありますが、実際にアレルギーを持っている人はそれを見て、“自分はこのようなものでなければ食べられない”と感じてしまうことがあると聞きました。なのでパッと見るとカッコイイ、かわいいもので、みんなに自慢したくなるようなパッケージにしました」
パッケージを見てかわいい!と買っていただき、食べてみても美味しい。そして原材料を見ても卵や小麦、乳を使っていないのでアレルギーを持っている子供も食べられる。そんな想いをカタチにするために、表のパッケージには何も書かず、裏面を見てもらえれば卵や小麦、乳を使っていないので安心だということが伝わるといいます。
「アレルギーを持っていない子も美味しく食べてもらいたいということを基本にしているので、友だちみんなで気にせず分けっこして食べることができます」
何百年、何千年あとでもお米が主食であって欲しい
この「おこめケット プレーン」の基本コンセプトは、卵や小麦、乳製品はもちろん、着色料や保存料などの添加物も使わないというもの。また、砂糖も白砂糖は使用せず、油はお米からとれるこめ油を使用しています。
「米粉独特のくちどけの良さとあられのカリッとした食感や香ばしさなど複合的な味を、口の中でしっかりと味わってもらいたいと考えています」
とにかくこだわっているのは“お米の味をしっかりと感じてもらいたい”という点だといいます。
「日本人はずっと昔からお米を主食としてきましたが、最近では減反もされて、あまり食べない人もでてきました。お米は後世にも残していきたい作物なので、生産者がいなくなってしまうと作り方も廃れてしまいます。私たちは、何百年、何千年あとでもお米が主食であって欲しいと思っています」
そのためにも、普通に炊いてご飯として食べるだけではなく、お菓子やケーキ、パンにしても美味しく、いろいろな使い道があるということを、この商品を通じて知ってほしいと久保さんはいいます。
一番知ってほしいのは、食べ物の大切さ
久保さんは、この商品を通じて作り手の思いを届けたいといいます。
「私自身、禾の商品で選ぶとすれば、「おこめケット」が好きで、お勧めしています。製造のメンバーは、お客様に美味しく安心なものをと思いをこめて作っています。通販で購入いただくお客様の顔が見えなくても、その思いは、商品を手に取った方には伝わっていると思います」
もちろん、この商品は久保さんたちが実現したい世界の入口に過ぎません。
「一番知っていただきたいのは、食べ物の大切さです。ただ消費されるのではなく、自分の身体になっていくものだと思うので、きちんと身に付けていただきたいと思います。せっかく命をいただいて食べているので、手に取ってきちんと食べてあげることが人間の責務だと思います。そして、それをエネルギーとして仕事をしたり、田んぼを耕すといったことに繋がっていきます」
また、誰かのために買うという需要もあるので、プレゼントに乗って“こういったお菓子がある”という認識が広がっていくのが大変に嬉しいと久保さんは言います。
「どこでも同じお値段で購入の選択肢が広がっていく。例えば大きなスーパーだけではなく、コンビニや町の駄菓子屋でも買えるようになれば良いなと。そして私たちの会社だけではなく、色々なメーカーがアレルギー対応のお菓子を普通に作るような世の中になることが目標です」
今回ご紹介した企業
株式会社禾(香川県さぬき市津田町)
日本の伝統的な主食であるお米を、 現在のライフスタイルに合ったかたちで、美味しく・楽しく取り入れられるよう様々な活動を通して提案。アレルギーがあるお子様にも、食事制限のある大人の方にも、安心して食べられるお菓子を製造・販売しています。体に負担のかかる上白糖や動物性の油脂は使用せず、植物性の原材料のみを使用しています。 米粉は、国産のものを100%使用し、3大アレルゲンである「小麦粉・卵・乳製品」を完全に排除。卵・乳製品・小麦を一切持ち込まない工場で、お母さんが子供にお菓子を作る気持ちになってひとつひとつ愛情をこめて作っています。
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