株式会社飛鳥フーズ (新潟県)

第86若瀬丸の船凍いかを、抜群の鮮度と本物の味にこだわって届ける。その取り組みの根底にある思いとは

一本釣りで釣り上げたいかを新鮮なうちに船上で急速冷凍した、「船凍いか」のお勧め商品セットです。熟練の加工技術が光るいかそうめんと、船上で漬け込んだ新鮮な沖漬け、ご飯にぴったりな添加物不使用の塩辛、そして肝の風味と脂の旨みを感じる肝醤油をお楽しみいただけます。

美味しい商品を広く届けることで、第86若瀬丸を、そして日本の水産業を応援したい

美味しい商品を広く届けることで、第86若瀬丸を、そして日本の水産業を応援したい

山形県唯一の重要港湾・国際貿易港として、地域の経済と生活を支える酒田港の目の前に、飛島という小さな島があります。米作りが難しかったこの離島では、昔からいか釣りで生計をたてる漁民が暮らし、江戸時代には年貢もいかで納めていたのだとか。そんないかとご縁のある土地からは、一本釣りしたいかを船上で急速冷凍する「船凍いか」船の漁労長が数多く輩出されています。
飛島でいか釣りを家業とする家に生まれた本間健さんも、その一人。本間さんは、国内にある200トン級の船凍いか船53隻の中で毎年ナンバー1の漁獲高を誇る、第86若瀬丸の漁労長です。釣り上げてすぐにマイナス40度で凍らせることで、市場に出回る生のいかよりも鮮度が高い状態で食べられるのが、船凍いかの一番の魅力。その美味しさを日本の人々に届けようと、どんな天候の時であってもいか漁に出続けられているのだといいます。
2011年の東日本大震災で気仙沼の港が火の海になった時、実はその最中に若瀬丸がいました。その年の漁を終え、メンテナンスを受けるために気仙沼港に泊まっていたところを被災。燃え上がる船を見た本間さんは、とっさに「漁師を辞めなければ」と思ったそうです。
しかし奇跡的にエンジン部分が焼け残り、そのエンジンを使って若瀬丸は復活を遂げました。その復活が、神様からの“まだ、いかを獲りなさい”というメッセージに感じられたという本間さんは、翌々年から若瀬丸での漁を再開し、その年からナンバー1の漁獲量を維持し続けているのだといいます。
今回ご紹介する「若瀬丸船凍いか 産地直送お勧めセット」は、復活を遂げ新たに生まれ変わった若瀬丸と、いか製品を主力商品とする株式会社飛鳥フーズがタッグを組んで生まれたものです。飛鳥フーズの金子 京子さんは「厳しい状況にある日本の水産業を応援するため、若瀬丸のいかを使って美味しい商品を作り、日本のみなさんに食べていただこうと始めた取り組みです」と話します。

船凍いか船×お刺身屋さんだから実現できる、最高の鮮度と味

船凍いか船×お刺身屋さんだから実現できる、最高の鮮度と味

船凍いかは、釣り上げから30分ほど経ち、皮目が空気に触れて黒くなってきてから冷凍するのが一般的。しかし飛鳥フーズと若瀬丸が挑戦したのは、「いかが生きているうちから冷凍する船凍いかを作ること」でした。「皮が黒くなってから冷凍するのは、バイヤーさんが“黒い方が鮮度がいい”と判断するため。ですが、私たちは刺身屋ですから、黒くなるまで待つ必要はありません。釣り上げたばかりで皮が半透明のうちに、格段に鮮度が高い状態で凍らせるのが、飛鳥フーズと若瀬丸の取り組みならではのこだわりです」

「若瀬丸船凍いか 産地直送お勧めセット」は、3年もの歳月をかけてようやく実現したこの高鮮度の船凍いかを原料とし、いかそうめん・塩辛・沖漬け・肝醤油の4つをセットでお届け。飛鳥フーズの関連会社、山形飛鳥がいか刺身専門工場ならではの技術で加工したこれらの商品には、美味しく味わってもらうためのこだわりが詰まっているのだといいます。
「沖漬けは、工場内で衛生的に漬けられたものではなく、船上でいかを獲っている最中に作った“本物”です。海水や墨を吐かせたいかを醤油タンクに入れ、いかが生きているうちに醤油を吸わせて、その場ですぐに凍らせる。これは船凍船でなければ実現できません。また塩辛は、化学調味料や保存料などの添加物を一切使わず塩分を控えて作った、鮮度の高さが際立つおすすめの一品です」さらに肝醤油は、庄内地域のお醤油メーカーさんが特別に仕立ててくれたものなのだとか。お刺身にはもちろん、他に焼肉のタレや卵かけご飯などに使っても脂の旨みが感じられて美味しいそうです。
「どれもお店に行かなければ食べられないような味です。お取り寄せを通して、普段なかなか見られない・聞けないものにぜひ触れてみていただきたいです」

思いを知り、思いを共有するきっかけに

思いを知り、思いを共有するきっかけに

「人間は価値観の共有の中で生きているもの。コロナ禍の苦しい日々であっても、普段あまり食べないようなものをご家庭で食べて、“美味しい”という思いを共有し、つながりを持ちながら過ごしてもらえたら嬉しいです」と話す、金子さん。喜んでもらえる商品を提供するために、いかに愛情を注ぐ漁師や業界の方々の思いを学び、美味しい状態のまま届けられるよう試行錯誤を重ね続けるのは、会社のキャッチコピーの通り「いかに恋してる」からなのだといいます。
いか漁は今、非常に厳しい状況にあります。するめいかの漁獲量は年々減少し、漁業に携わる人手は減少と高齢化が進行。さらに近年では他国による違法操業の影響を受け、航行は命懸けで行われています。かつては国内で65隻稼働していた中型いか釣り船は、2020年には53隻にまで減少してしまったのだとか。それでも本間さんは「自分たちが頑張ってするめいかを獲りにいかないと、日本のみなさんが美味しいいかを食べられない」と使命を背負い、毎年漁に出続けられているといいます。
「この商品は日本の漁師さんたちを応援したい、そしてみなさんにも応援してほしいという思いから生まれたものです。若瀬丸のことを広く知っていただけるよう、説明書きもセットに同封させていただきました。船凍いかの美味しさを存分に味わってもらいたいですし、その裏側にあるストーリーにも思いを馳せながら、ご家族で食べていただけたら嬉しいです」

           

今回ご紹介した企業
株式会社飛鳥フーズ (新潟県見附市)

平成7年設立。当初は業務用かつおだしの製造販売会社からスタートし、やがていか刺身の加工販売を中心とした事業へ。その中で、一貫して一つひとつの素材にこだわり「食べて幸せになれるもの」の提供に力を注いできました。「和食料理人の魂を受け継いだ本物の美味しさと、安心・安全な物づくり」をコンセプトに、日本近海の新鮮なするめいかを使用した独自の製品をお届けする会社です。

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