上閉伊酒造 株式会社 (岩手県)

岩手県遠野発!ビールの里に唯一残る酒蔵からお届けするクラフトビール_岩手県・上閉伊酒造株式会社

岩手県遠野市で唯一続く上閉伊酒造が醸造するクラフトビール「遠野麦酒 ZUMONA」。遠野産ホップをふんだんに使っており、六角牛山の軟水で仕込んだからこその柔らかさや滑らかな舌触りと、独特な香りと深いコクが口の中で絶妙なハーモニーを奏でます。インターナショナルビアカップにも入賞する素材も味も確かなビールです。

日本有数のホップの産地に残る唯一の酒蔵

岩手県の内陸部に位置する遠野市は、「遠野物語」で知られる民話のふるさとであり、昔ながらの原風景が残る自然豊かな地域です。また、日本有数のホップの産地としても知られ、栽培面積は日本一。1963年からはキリン株式会社との契約栽培を開始し、「ホップの里からビールの里へ」を合言葉に、大切な資産であるホップを活用しながら官民一体となって地域づくりに取り組んでいます。

現在この地域に残る唯一の酒蔵となった上閉伊酒造は、1789年創業の建屋酒造を前身とし、戦時下の国家統制のなかで、上閉伊郡内7つの酒蔵が合併して誕生しました。 冬の冷え込みが厳しく、日本酒の寒造りに適した遠野の地で、六角牛山麓に流れる軟水と清らかな空気を活かしながら真心込めて日本酒をつくってきました。

創業してから現在まで続いている代表銘柄「國華の華」は、この地で長年愛されてきた地域ブランドです。芳香な香りと米の旨味を味わうことができ、多方面から評価されています。また、2020年に立ち上げたサブブランド「遠野小町」は、地元の農家さんと連携して自社酒米の栽培から始め、オール遠野産の日本酒づくりを目指しています。

遠野の資産を詰め込んだ「遠野麦酒 ZUMONA」醸造への挑戦

近年は日本酒を飲む人が減少しつつありますが、上閉伊酒造は時代の変化を捉えながら常に新たな挑戦を続けており、1999年からはクラフトビールの醸造をスタートしました。当時の社長が、酒造りのスペシャリストである杜氏集団を、季節ごとの雇用ではなく通年で雇用できないだろうかと考えはじめたことをきっかけに、遠野がホップの産地であったことが注目され、一年を通して醸造できるビール造りが開始されました。

遠野で栽培されているホップは、華やかで純粋なフローラルの香りが特徴で、少し使っただけで味の個性を表現することができます。これを使用して醸造したビールが「遠野麦酒 ZUMONA」です。「ZUMONA(ズモナ)」とは、標準語で「〜だそうな」という意味を表す方言で、「遠野の地にうまいビールがあるそうな」と語り伝わるようにという思いが込められています。日本酒と同じ六角牛山の軟水で造ることにこだわり、軟水でも麦芽の風味や香りをしっかり引き立たせることに成功。軟水で仕込んだからこその柔らかさや滑らかな舌触りと、独特な香りと深いコクが口の中で絶妙なハーモニーを奏でます。

同じ醸造酒とはいえ、日本酒とビールではそのプロセスが異なり、最初は困難の連続だったそう。まずはドイツ人のビール醸造家を呼び寄せて醸造技術を教えてもらい、そこから遠野ならではのビールを生みだすために幾度となく試行錯誤と改良を重ねてきました。その結果、2018年にインターナショナルビアカップで金賞を受賞。それ以来、国内だけでなく世界からも高い評価を受けています。

地元産の原料にこだわった、何度も飲みたくなるクラフトビール

ビールは、麦芽・ホップ・酵母・水を原材料にそれぞれの種類や量、そして温度や醸造方法によって多様なスタイルのビールが出来上がります。上閉伊酒造でも様々なスタイルのビールを醸造していますが、人気ナンバーワンの「遠野麦酒 ZUMONA スタンダード」は、世界でもよく飲まれている定番のビール3種類をセットにしています。

麦独特の風味と酸味があり、苦みが弱く清涼感のあるフルーティーさが特徴の「ヴァイツェン」、やや濃い赤銅色でコクがあり苦みがやや強くフルーティーな芳香の「アルト」、明るい琥珀色でキレがよく、世界中で最も多く飲まれている「ゴールデンピルスナー」。3種類とも上閉伊酒造がビール醸造を開始した当初から造られており、地域でも親しまれている定番のビールです。「特徴的な味を持つクラフトビールではなく、飲んでちゃんと美味しい、そして何度でも飲みたくなるものを目指そうということで、シンプルでも飲み飽きしない味を意識して造ってきました」と新里社長は語ってくださいました。

「遠野麦酒ZUMONA」では、原料に遠野産のホップを使用している他、副原料には、大槌復興米や隣町の住田町で栽培している苺を使用するなど、地域らしさを追求したクラフトビールを醸造することにより、地域活性化にも貢献しています。

「ホップの里から、ビールの里へ」官民一体となって取り組むまちづくり

半世紀以上にわたりホップの生産を続けてきた遠野市ですが、近年は過疎化や産業の衰退といった地域課題に直面しています。そこで、持続可能なホップの栽培体制を確立しながら地域を活性化しようと、農家やブルワリー、地元企業や行政が一丸となって「ビールの里プロジェクト」に挑んでいます。 

また、市内だけにとどまらず全国にサポーターを増やすべく、遠野だからこそ体験できる様々なイベントを企画しています。8月には、ホップの収穫を街全体で祝い、ビールと一緒に遠野の名物料理を楽しんでもらう「ホップ収穫祭」が開催され、県内外からたくさんの人が集います。また、ホップ畑の見学や収穫体験、醸造会社の見学など、ビールの里をよりリアルに知ることができる「ビアツーリズム」なども実施しています。

「地域に酒蔵があるのとないのとでは、その町の文化や経済にも大きな違いが出てきますので、遠野で唯一の酒蔵であるその意義は大きいと思っています。最近は生産者の高齢化や後継者不足によって造り手側が減ってきていますので、酒やビールを造る技術や文化を後世に継承していくといった責任も担いつつ、地域一丸となって遠野の魅力を伝えていきたいです」と新里社長は力強くお話しくださいました。

遠野の豊かな自然の中で育ったホップをふんだんに使ったクラフトビール。自分へのご褒美として、または特別な日の贈り物としてもおすすめです。家族や大切な人と一緒に味わってみてはいかがでしょうか?

今回ご紹介した企業
上閉伊酒造 株式会社 (岩手県遠野市)

米とホップの生産地である岩手県遠野市にて唯一の酒蔵である上閉伊酒造は、1789年からの日本酒造りはもちろんのこと、1999年からはビールも醸造しています。地域全体で酒造りに取り組み、遠野産の原料をふんだんに活かしたクラフトビールは、国際大会で入賞するなど、多方面から高い評価を受けています。

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