不動産業による空き家対策/国交省が推進プログラム/売却や賃貸活用で事業化を

喫緊の課題である空き家対策について国土交通省は6月21日、「不動産業による空き家対策推進プログラム~地域価値を共創する不動産業を目指して」を公表した。東京都内では不動産業者は増えているが、全国では22府県で減少。これは人口減少に伴い、不動産取引の案件数が減少していることが背景になる。空き家管理による不動産業に期待する役割や、今後の不動産業界のあり方などについて同省不動産・建設経済局不動産業課長の川合紀子氏に聞いた。川合紀子・不動産業課長に聞く不動産業者への期待 地域の空き家対策では消費者の身近にいる不動産業者は重要な役割を担っており、消費者からの相談に対するコンサルティングが重要になってくる。空き家対策では早期から相談に乗り、手遅れになる前に最終的な利活用の選択肢を提案することが重要。なるべく早い段階で、入り口から最終的な活用の出口までをトータルでサポートする役割としては不動産業が向いてる。 特に、売却処分や賃貸による有効活用などの最終的な出口の部分で重要になる客付け(媒介業務)を行えるのは不動産業者だけ。そのため、空き家問題を最終的な解決まで導けるのは不動産業者しかいない。 また、空き家の流通促進には2つのポイントがある。1つは所有者向けに情報提供し、市場に出す物件の掘り起こし。もう1つは不動産業者にとって空き家事業が生業として成り立つよう、空き家事業をビジネス化すること。 国交省は不動産業者による空き家問題への対応をビジネスとして成立させるための環境整備の一環として、「空き家管理受託のガイドライン」の策定と普及を行っていく。同ガイドラインは、活用相談から売買などの媒介まで一体で支援可能な不動産業者が「管理」を受託する場合の「標準的なルール」を定め、管理の受託を促進する。低廉な空家等の媒介の特例物件価格800万円以下は30万円へ報酬見直し 事業者のビジネス化の支援という意味では、「低廉な空家等の媒介の特例」として低廉な空き家など(物件価格800万円以下)の売買に係る報酬を上限30万円×1・1倍(税込み)に報酬の見直しを行う。また、買い主側の不動産業者も同様に買い主に請求できるようにする。 現在の低廉な空き家の売買取引に適用される媒介報酬額の特例では、400万円以下の物件を予め売り主から承諾を得ている場合に原則の報酬額と現地調査費用などを合計した
情報元サイト:「週刊住宅タイムズ」
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