株式会社味想百盛(北海道)
本物のフローズンヨーグルトを通して十勝のジャージー牛乳の美味しさを全国に伝えたい
北海道の十勝髙田牧場で育てられたジャージー牛の生乳を使用。乳化剤・安定剤・着色料・香料は用いずにシンプルな原料で仕上げた「十勝ジャージーフローズンヨーグルト」。ヨーグルト味のアイスクリームではなく、ヨーグルトを凍結したアイスクリーム状のヨーグルト(発酵乳)です。乳脂肪分が高いジャージーの生乳を使用しているため、驚くほどのコクと甘さがあります。濃厚ですが後味さっぱり。ご贈答に人気の商品です。
とても希少な本物のフローズンヨーグルト
十勝のジャージー牛乳を使用したフローズンヨーグルトが誕生した当時、日本国内において本当の意味で、冷凍されたヨーグルトはなかったといいます。
「市販されている多くのヨーグルト風味のアイスは種別がアイスだったりしますが、当社のフローズンヨーグルトは種類別でみると発酵乳の部類です」と説明するのは株式会社味想百盛の加藤崇祐さん。
発酵乳というのは、もちろんヨーグルトのこと。すなわち冷凍状態でも乳酸菌が生きており、乳酸菌の数や、その他の指標においてヨーグルトの基準を満たしていることの証明だといいます。
「そのためフローズンヨーグルトを摂取すると通常のヨーグルトを摂取しているのと同じ効果を得ることができます。弊社の製品に入っている乳酸菌特有の性質で、現在は他社さんも活用されておられますが、当時は弊社のみでした。現在も本物のフローズンヨーグルトを作っている会社もありますが非常に数が少ない、希少な商品であることは間違いありません」
砂糖とジャージー牛の生乳のみで製造
当時、十勝のジャージー牛乳の美味しさを全国の消費者に届けたいという思いがありながら、やはり乳製品の賞味期限の問題によって実現していなかったといいます。それを可能にしたのが、このフローズンヨーグルトの誕生でした。
「牛乳にしてもヨーグルトにしても1週間程度の賞味期限。それに対して冷凍の技術を用いた製品の開発をしたのが始まりです。これは鮮度という観点での冷凍、冷凍することで美味しくなるという味の観点での冷凍なのかどちらの理由もあります。全国の百貨店で催事もやっていましたので、冷凍の商品にすればお届けできると考えました」
元々は、日もちをさせるという狙いでしたが、凍らせることで独特の味わいも生まれたといいます。
「安定剤や乳化剤、香料などが一切入っておらず、砂糖とジャージー牛の生乳のみで製造しています。それにより後味を含めてバランスが整っています。味をつけなくていいのはジャージーの味そのものがしっかりしているから。冷凍してあるものを溶かしてヨーグルトにするのではなく、製法そのものが異なり、冷凍したまま食べて美味しいヨーグルトの味を設計したところに特徴があります」
乳質が明らかに異なるゴールデンミルク
凍らせたまま食べるヨーグルト。その味は想像を絶するものだといいます。
「たいていの方は一口食べて驚かれます。“期待していたフローズンヨーグルトとは違い、これがフローズンヨーグルトなんですね”という感想をお持ちいただく方が多いです」
しっかりとしたミルク感がありながら、十勝のグラニュー糖を使用することでほんのりと甘さが補われており、食べた後、口の中が清涼感で満たされるのだとか。
「まず生乳の濃さに驚かれます。しかもアイスクリームよりもカロリーが低い。栄養学専門の先生いわく、カルシウムの摂取率も牛乳より高いそうです」
このミルク感を実現できるのも、特別な生産者様の協力があってこそのことと加藤さんは説明します。
「十勝の高田牧場さんにご協力をいただいています。ジャージー牛を40頭ほど飼われており、すべてNON-GMO(非遺伝子組み換え)飼料で育てていらっしゃるのが大きな特徴です」
こだわっているのは飼料だけではありません。牧場も施設も綺麗で手間をかけて育てているのだとか。
「高田さんは土からこだわっておられます。土が良ければいい牧草が育ち、その牧草を食べて育った乳牛はもっと美味しいという信念を先代から一貫してお持ちです」
十勝には他にもジャージーはいますが、NON-GMOのジャージーは高田さんだけ。ネットで検索しても日本全国、 NON- GMO規格のジャージー牛はでてこないといいます。
「ジャージー牛の生乳はホルスタインと比較して圧倒的に乳質が異なります。乳脂肪分がホルスタインでは3%強のところ、高田さんのジャージー牛は6%ぐらい。牛乳で飲んでいただくとわかりますが、乳質が明らかに異なり、ゴールデンミルクという名称でも呼ばれます。せっかくのNON-GMOのジャージーなので、我々もできるだけ余計なものを入れず加工して出荷まで持っていっています」
この商品を入口に十勝の魅力を伝えたい
冷凍していることで、多少は流通範囲を拡大できたものの、保存料を使用していないため、卸先での管理が難しいといいます。
「安定剤や乳化剤を使用していないため、温度管理などの観点から店舗流通のハードルは高く、温度管理が行き届いていないと品質を保つことができません。我々の製品は乳化剤などを使用していないため、分離が起こったり、普通のアイスクリームですと溶けてから凍らせることが可能ですが、それができないのです。そういった意味でしっかり対応頂けるパートナーさんでないと我々も安心して預けることができません」
デリケートな商品であるため、どうしても製造拠点から直送することで、最も高い品質を保ってお届けすることが可能だといいます。
「とにかくたくさんの方にお届けしたいです。年代も性別も限定する商品ではありませんし、乳製品が苦手な方でも食べていただけます。添加物が入っているものを食べさせることに抵抗がある親御さんも、お年寄りも含め老若男女幅広い方々にお届けしたいですね」
そして、この商品を入口として、十勝の魅力を伝えたいともいいます。
「十勝は畑作や酪農といった一次産業に支えられている地域ですので、そこで育てられている生乳を味わっていただくのは十勝の良さを知っていただく入り口としては最適です。これを関東や本州の方に食べていただくことで十勝を知っていただくことは、我々にとってもプラスになると思います」
今回ご紹介した企業
株式会社味想百盛(北海道帯広市西五条南)
北海道・十勝エリアで乳製品を製造する会社です。生乳は指定した酪農家さんから仕入れたものを加工しています。生乳の収乳方法が自社収乳であることも特徴のひとつ。大手会社では大きなタンクローリーが各酪農場をまわり収乳するのに対して、我々は毎朝自分達で収乳します。そのため「〇〇牧場〇〇さん」の乳製品ということがわかり、生産者の方の顔が見えます。創業は1988年。当初から地場のスーパーさんを中心に卸させて頂いておりました。これからは十勝のこだわりの乳製品を全国に売っていきたいという思いからネット通販にも力を入れています。
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