伊勢くすり本舗株式会社(三重県)

伊勢に伝わる伝統薬を守り、そして発信したい。そんな思いから生まれた萬金飴

厳選された上質な黒糖に、伊勢に古くから伝わる和漢薬「萬金丹」に使用されている和漢植物3種類(阿仙薬・甘草・桂皮)を配合。のどとカラダにうれしい味わいのある黒飴に仕上がっています。最大の特徴は、薬草の食感をそのまま楽しめる点。その独特の味わいにリピーターが続出しています。

室町時代から続く伝統薬・萬金丹から生まれた飴

伊勢神宮のおひざ元で、室町時代から続く伝統薬として知られる萬金丹。江戸時代には、お伊勢参りの懐中常備薬として売られていたのだとか。

江戸時代後期には、お土産品としても人気でピーク時には30軒くらいありましたが現在は時代と共に減ってきたようです。

「今から20年前に萬金丹を製造していた会社が薬の製造を止めようかいう話になりました。伊勢の伝統薬を守っていきたいということで弊社の社長が萬金丹製造の事業を、伊勢くすり本舗が引き継ぎました」というのは伊勢くすり本舗の上村光央さん。

会社を設立して数年後に、もっと手軽に萬金丹を知ってもらえるようという思いから、新しい商品の着想に至ったのだといいます。

「萬金丹は、年配の方は懐かしいなと言ってもらえる商品ですが、地元でも若い方々は知らない人もいます。もっと多くの人に魅力を伝えたいと思いました」

若い人にも受け入れられる商品を作るに当たって考えたのは、伝統を守るけれども多くの人に利用してほしいということ。

「薬草を使用して、萬金丹という薬の良さも伝えつつ、飴という形状でにすることで、なめてもらえば味わいも深く、手に取りやすいようにと開発されたのがこの萬金飴です」

今時の“本物志向”の時代にマッチした薬草の味

販売を開始してから、女性を中心に支持が集まっているのだとか。単に甘ったるい飴ではなく、ある意味、今時の“本物志向”の時代にマッチしたようです。

「伊勢神宮に続く一大観光スポット、おはらい町に設置した屋台と薬店で販売。さらにはホテルや道の駅にも卸しています。萬金丹は知っていても、自分たちが体調が悪かったりしなければ、なかなか手にとりづらいもの。ところが飴であればパッと味見もしやすいのでは」と上村さん。

萬金丹という伝統ある薬の味がする飴ということで興味を持つ人が多くいるのだとか。
「興味をもたれて来店される方の中には『どんな薬草つかっているの?』と尋ねるなど、漢方に詳しい方もいます。そういった意味で、色々な方にご愛顧いただけるのは大変ありがたく思っています」

本当にカラダに良いモノを売りたい

最近の飴はとても進化しています。生薬が入っている飴でも、甘くてなめやすいものも多くありますが、こちらの萬金飴は、薬屋さんが製造しているということで、他のものとは一線を画しています。

「伊勢にある松屋製菓という飴屋さんにご協力をいただき、飴の中に薬草を入れて層にする技術を用いて製造。舐めきると飴の中から薬草が現れる、独特の味になっています」

そこには伝統薬をメインにあつかう伊勢くすり本舗のこだわりがカタチに。しっかり身体に良い薬草を味わってもらいたいという思いがあったといいます。

「我々は本来薬屋なので、飴ではありますが、本当にカラダに良いモノを売りたいという意識がありました。そして薬草というものが、身体にもよいというのを知っていただきたいと考えています」

来店者の多くが、この飴を見て“どんな味なのか?”と興味を持つといいます。飴の外側は黒糖で食べやすくなっていますが、その中心には薬草が入っており、独特の味を放ちます。最初は戸惑う人もいるかもしれませんが、不思議と癖になる味わいです。

「ここまで薬草の味が主張する飴は他にないと思います。薬草に親しんでもらうという新しい挑戦をしなければという想いがありました。その結果、私たちが販売する他のお薬も知っていただければと思います」

自分たちも伊勢の伝統を守っていきたい

室町時代より続く、伊勢の伝統薬である萬金丹。舐めやすい飴を通じて、この薬を知らない若い世代にも伝えていきたいと言います。

「地元の人にも知ってほしいのですが、今時の時代、置き薬という習慣も廃れてきているので、おはらい町にこういう薬があるということを発信して全国に拡げていきたいですね」

その昔から、一生に一度はお参りすると言われてきた伊勢参り。それは江戸の旅文化に始まる日本人の楽しみのひとつ。この萬金飴をきっかけに、伊勢に来たことがない人や、一度は行ったことはあるけれども、もう一度行ってみたいと思っている方にも足を向けてもらいたいといいます。

「萬金丹を引継ぎ、日本の薬の文化と伝統を守っていきたいという想いがあり、自社のサイトにも、その歴史やエピソードを記し、皆さんにその価値を知ってもらいたいと思いました。文明により、新しく便利になっていくのも重要ですが、一方文化である伝統を守っていくというのも伊勢にとっては大事なことだと思っています」

カラダに優しい薬草や伝統的な薬を知り、自分にぴったりなものを見つけるきっかけにするには最適な萬金飴。自宅で伊勢参り気分を味わうのに最適な逸品といえます。

今回ご紹介した企業
伊勢くすり本舗株式会社(三重県伊勢市宇治浦田 )

1570年創業の加藤延寿軒と号した製薬所を祖とし、文化・文政には二条関白の製薬所の流れを汲む薬舗。古くから薬草を丸めてつくった丸薬を製造してきました。現在は、和漢お通じ薬「おはらい丸」・和漢薬配合の「萬金丹」など、昔ながらの知恵を現代の健康に活かした薬作りをしています。お伊勢参りのお土産として長く人々に親しまれてきた伝統薬を守り、そして次代へと伝えていきます。

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