徳永食品 株式会社 (富山県)
ダジャレを大真面目に商品化。楽しくて美味しいこだわりの逸品―チャーシューRIKI.
「チャーシューRIKI.」は、元プロレスラー長州力さんの腕の太さを再現した大判のチャーシュー。もちろんお届けはできあがりのまま、「キレちゃいないよ」。話題性のインパクト大ですが味へのこだわりも熱く、素材も厳選、製造も7割が手作業。1つ完成するまで4日かかるという、味に真っ向から組み合った本気の商品です。
ふと思い付いたダジャレを本当に商品化
一度見たら忘れられない名前、大きさは腕の太さを再現、キレてないというコンセプト…。「こんなのあったら面白いよね」を本当に形にしてしまった商品が徳永食品株式会社の「チャーシューRIKI.」です。一筆書きのようにアイディアがつながっていき、インパクトのある商品が完成しました。
きっかけは、同社の徳永社長の思い付きです。徳永食品ではチャーシューは重要な商品ラインアップの1つ。ふだんからよく「チャーシュー」という言葉が頭の中にありました。
ある時ふと思いました。「チャーシュー」と「長州」って似ている、と。そこから「チャーシュー力(りき)というチャーシューがあったら面白いな」と連想。とくにプロレスに興味があった訳ではないそうですが、ふと思いついたダジャレがすべての始まりでした。
同じネーミングを思いついた人は他にもいるかもしれませんが、商品化まで持って行った人は同社の前にはいませんでした。腕の太さにしたらいいのでは?切らずに提供したら?と次々にアイディアが浮かびます(無粋ではありますがちょっと補足すると、「キレちゃいないよ」は長州力さんの名セリフの1つです)。
もう少し小さめで切れている方が使いやすいし買ってもらいやすい。しかしあくまでインパクト重視でアイディアを固めました。サンプルを用意して、当時長州力さんが所属していたプロレスの事務所に連絡します。面白いからすぐやろうと即答、味も一発でOKだったそうです。
楽しい商品を、大真面目に本気で作る
しかしいくら面白くて話題性やインパクトがあっても、それだけでは売れません。少なくとも一時的に売れたとしても売れ続けることはないでしょう。食べ物は美味しさがあってこそ。味には妥協することなく、蓄積したノウハウをもとに作り上げました。
材料となる肉は、スペイン産のバラ肉を使用しています。スペインは世界第3位の豚肉の生産国で、伝統に根ざした養豚技術と衛生や環境に配慮した生産体制を誇ります。素材を選ぶ際に様々な産地を試したところ、赤身と脂身のバランスが一番しっくり来たのがスペイン産でした。日本産も試しましたが、脂身が多くてしつこくなってしまったそうです。
こだわりは素材だけではありません。製造も7割が手作業です。素材を活かすための大きなポイントは、加水を極力抑えること。市販のチャーシューの中にはハムのような食感のものもあります。それは水分を肉に入れて作られているのだそうです。まさに「水増し」です。加水するとコストは安くなりますが、肉らしい食感が損なわれてしまいます。同社では加水を抑えており、素材の肉本来の食感が楽しめます。
また通常サイズのチャーシューよりも大判なので、作業も同じようにはできません。大きさゆえに難しくなるのは、巻き上げるときに成形することだそうです。巻き上げは均等に形を整えるのが大きなポイントになっており、熟練の技が必要です。同社では専門の職人さんが手作業で成形しています。
時間と手間暇をかけてじっくりと
もう1つ製造工程で重要なのは焼き上げる作業です。焼き加減は同社が手作業にこだわる大きな理由でもあります。ちょうどよい頃合いを見逃さないように、機械ではなく目で見て確認、調整しています。それも熟練の技です。
チャーシューRIKI.は大判なので、通常サイズと同じ焼き時間では加熱不足になってしまいます。しっかり火を通しつつ、焼き過ぎて味や食感を変えてしまわないように、やはりベテランの職人さんがついてロースターでじっくり焼き上げています。焼き具合を見て時々向きを変えながら、余計な脂を落とします。それによって、より肉のうまみが活きるのだそうです。
1本作るのにはなんと4日もかかります。冷凍されている原料を解凍するのに1日。翌日余計な脂を切り落として糸巻きして成形、注射針で調味液を注入し「真空タンブラー」という機械で30分味を浸透。さらに味が染み渡るよう一晩おきます。そして3日目にロースト。焼き上げ後も一晩冷却してさらに味をなじませます。4日目に包装して95度のお湯で20分熱処理、2次殺菌を行います。これでようやく完成です。
調味は創業時から変えていない、秘伝のレシピがあるそうです。醬油をベースに7種類の調味料とスパイスを加えて配合しています。さらに下味のほか焼き上げてからまぶすタレもあります。チャーシューRIKI.はまぶさずに別添えしているので、料理に合わせてお好みで楽しめます。
楽しさと美味しさで、あらゆる人の輪の中にある商品に
初めは、長州力さんのファンやプロレスのファンが買ってくれるだろうと想像していました。実際、購入しているのは50~60代の男性が多く、プロレスが好きな層と重なっているようです。
スーパーでも販売したことがあるそうですが、スーパーで買い物するのは主に主婦の方々。ちょっとプロレスや長州力さんのことはピンと来なかったようです。
しかし話題性だけではない商品だというのはすでに見た通り。最近では、プロレスとは無縁の女性からの評価も高まっています。味が再購入につながっており、リピーターの多い商品に育ちました。
敢えて切り分けていないため、好みの厚さに切れるのが利点です。厚めに焼けばステーキのように、薄めに切ってラーメンのトッピングに、細切れに刻んでチャーハンにといろいろな楽しみ方ができます。ピザのように上にチーズや野菜を乗せて鉄板焼きにするのもおすすめだそうです。
1つの食品としてだけでなく、面白いというアクセントも加えられるのがよいところです。バーベキューなどでみんなで楽しんで場を和やかにするきっかけになったら嬉しい、とも。
チャーシューは家で作ろうとすると手間暇がかかります。そのためギフトなどでもらうと重宝されます。いろいろなメニューにしても使えるのでなおさらです。お中元やお歳暮にもぴったりです。
味も話題性も、みんなでシェアするのにぴったりの楽しい商品です。まずは試してみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介した企業
徳永食品 株式会社 (富山県射水市北高木)
1969年設立、富山市と高岡市の間に位置する県内第3の都市・射水市で食肉製品や惣菜加工製品を生産・販売しています。近隣のスーパーや飲食店、学校などにも食材を販売・提供。手作業を中心にした安心・安全な食品作りを目指しています。ホルモンやもつとチャーシュー・煮豚など、どの商品も美味しいと評判で人気です。
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