北尾商事 株式会社 (京都府)
京都の家庭で脈々と受け継がれる懐かしい味を「おばんざい詰め合わせ」で楽しんで
昆布と鰹の美味しいお出汁と厳選された素材で丁寧に作りあげた、全6種類の京のおかず「おばんざい」の詰め合わせです。材料に含まれる成分以外に添加物を加えずに作った品々で、自然そのままの風味を感じていただけます。京都の家庭で受け継がれる味を、ご堪能ください。
創業160年の老舗“豆専門店”「北尾商事」
肥沃な大地や美しい水、豊かな雨と雪、さらには「丹波霧」に象徴される寒暖差の激しい気候……そんな農業に最適な条件の揃った地 京都府・丹波に、黒豆や小豆、砂糖を商い京の食文化を支え続けてきた企業があります。文久2年創業の老舗、北尾商事です。
「元々は丹波街道のはずれにある、せり農家でした。当時は、丹波からいらっしゃる農家の方々と、物々交換や売買を通して交流をしていたそうで。そのご縁から、後に丹波産の黒豆や小豆を求める砂糖メーカーさんと農家さんをおつなぎするようになったのが、商いの興りです」北尾商事の北尾さんは、そう話します。
先代の頃には、丹波の農家さんが代々受け継いで栽培してきた黒豆の美味しさが評価され、新たに「新丹波黒」と名付けられました。
「京都で商売をする限りは京都のお客様と取引をしたいと、新品種である新丹波黒を売っていくことに。縁あってお店を出すことになり、京都の黒豆を扱わせていただくようになりました」
「美味しい・安心な長持ちする惣菜を」との声から惣菜作りに挑戦
そんな “豆の専門店” として歩んできた北尾商事ですが、ある時、京都の家庭の味を再現するお惣菜作りに挑戦することに。そのきっかけは、スーパーの経営者やバイヤーの方々からの「添加物をできるだけ使わずに、長持ちして美味しいお惣菜を作れないか」という相談だったのだとか。
「スーパーでプラスチック容器に入れて売られるお惣菜は、賞味期限がとても短くて。一方で長持ちするものは、国産でなかったり添加物がたくさん入っていたりと、当時は満足のいく商品がなかったそうなんです。ご相談を受けた先代は京都の料理が大好きでしたから、惣菜は初めてで自信がないと言いながらも、なんとか家庭の味を再現しようと挑戦してみることになりました」
ミッションは、京の良いお出汁と国産の材料を使って・できるだけ添加物を加えずに「90日」日持ちする美味しいお惣菜を作ること。豆の専門店としての仕事をいつも通り続けながらの挑戦は、3年にも及んだのだといいます。
厳選した材料を使い、自然そのままの風味を生かしたおばんざいに
「まずは素材の吟味からスタート。産地にこだわるのはもちろんのこと、家庭用から業務用のものまでさまざまな食材を試しながら、さつまいもは徳島から、切り干し大根やお揚げさんは京都の有名なお豆腐屋さんから、と納得のいくものだけを厳選して素材を集めていきました」と話す、北尾さん。
さらにお出汁をとって炊いていく過程では「この味ではだめ」「何かが足りない」と。出来上がったものを包装する過程では「どうやって真空にするか」などと、試行錯誤を重ねていったのだといいます。
そんな苦労の末に出来上がったのは、「大粒大豆ひじき豆・切り干大根の煮いたん・大根とあげの煮いたん・こんにゃくの煮いたん・高野どうふ・さつまいもの煮いたん」の全6種のおばんざいです。
お揚げさんやこんにゃくなどの材料に含まれる成分以外には添加物を加えず、昆布と鰹のお出汁をベースにシンプルに仕上げられたおばんざいは、直売のほかにスーパーなどで取り扱われ、発売以来愛され続けています。
環境が変化しても、喜んでいただける味を守り続ける
6種のおばんざいに込められた何よりのこだわりは「味を守ること」なのだと、北尾さんは話します。
「お客様に喜んでいただいている味を継続することが、何よりも大切だと思っています。毎日昆布と鰹からお出汁をとり、丁寧に炊いていくというスタンスを変わらず守り続けてくださる社員や協力会社の方々がいて、初めてこの商品ができています」
地球温暖化の影響で野菜の味が変わっている、天候不順で良い素材が入りづらい……そんな厳しい変化に直面する中での、これからの惣菜作りにかける思いを北尾さんにうかがってみると。「“なるべく身体によくて美味しいものを” という先代の考え方を受け継いで、商品を作り続けてきました。気候の変化の影響を受けていることは事実ですが、それでも “これだ” と思える厳選した素材だけを使う姿勢は変わっていません。作っていただいている農家の方々に感謝しながら、しっかりと美味しい商品を製造して、お客様のところに届けていきたいですね。そんな北尾のおばんざいを食べて、いつか訪れた京都に思いをはせたり、久しぶりに足を運びたいなんて思ってくださる方がいたら、ありがたいなと思います」
今回ご紹介した企業
北尾商事 株式会社 (京都府京都市)
文久2年(1862年)に京都・丹波にて創業した豆の専門店です。京都丹波産「新丹波黒」をはじめ国内産の豆を使った多様な商品のほか、京都の家庭の味を再現したお惣菜もお届けしています。厳選した材料や調理法で作る「やさしい京の味」をぜひお楽しみください。
産直お取り寄せニッポンセレクトへ移動します
この記事へのコメントはありません。