株式会社 エンフード （北海道）
激辛味噌で有名な旭川の老舗の味を本格再現、「旭川三平本店 三平くんラーメン」―北海道・旭川三平本店
北海道・旭川で50年以上続く「旭川三平本店」。その看板メニューの激辛味噌ラーメンを手軽な袋麺にしたのが「旭川三平本店 三平くんラーメン」です。辛さのバリエーションが展開されているのもポイントで、辛いもの好きやラーメン好きに試してもらいたいインスタント麺です。
地元では知らない人がいないほど有名な老舗の味を守る
「旭川三平本店」と言えば、市内に住む人で知らない人はいないというほど、地元で有名なラーメン店で、昭和45年から続く老舗です。さまざまな業界でも課題になっているように、創業者の高齢化により閉店を検討されていたそう。そこで「お店を引き継ぎ、できるだけ変わらない味を地元のお客さまに提供していきたい」と事業継承したのが、同じ旭川市でカフェや居酒屋などの飲食店を手がける株式会社エンフード。
「私自身も旭川出身ですし、地元で馴染みのお店がなくなってしまうのは残念。事業承継することで、お店を継続できるのは良いことだと思います。50年以上続くお店ですから常連のお客さまがいらっしゃるので事業としても成立させられる見込みがありますし、通ってくださるお客さまにも喜んでいただけるはず。基本的には悪いことがない事業だと思っています」とエンフードでマネージャーを務める田中克弥さん。
これからは、地元で愛されるお店を変わらずに守っていく傍らで、「私たちへのバトンタッチを機に、地元以外の方にも知ってもらえるような活動もしていきたい」と、時代の変化に合わせた新しい取り組みにも意欲を見せます。
「旭川三平本店」の激辛味噌ラーメンの辛さの秘密
人気メニューの三平味噌ラーメンは辛さがウリ。辛さのもとは、日本人にとって親しみやすく、家庭でもストックされていることが多い一味唐辛子です。
「◯◯の10倍の辛さとか、海外の激辛唐辛子もありますが、うちでは創業当時の味を守って一味唐辛子のみを使用しています。ベースになっている味噌のコクも感じていただけるようなバランスを大切にしています。しかも、単にできあがったものの上からかけるのではなく、味噌に一味唐辛子を完全に溶け込ませることで、まろやかな仕上がりを目指しています」と田中さん。
「旭川三平本店 三平くんラーメン」は5つの辛さをラインナップ。1辛の「平民」から始まり「強者」「挑戦者」「破天荒」と続き、5辛は「命知らず」というユニークなネーミングもポイントです。例えば、1辛の「平民」はピリ辛という表現がぴったりで、辛いものは受け付けないという方以外は広く楽しみやすい味。3辛の「挑戦者」は辛いもの好きも納得の本格的な辛さが楽しめるそう。
「私自身は辛いものを食べるとお腹に来てしまうので……、おいしく食べられるのは3辛まで。それでも結局、2辛を選ぶことが多いですね」と田中さん。3辛以上は作り手にとっても覚悟のいる辛さのようです。
0から試行錯誤を繰り返して、自らの手で店の味を本格再現
地元の旭川以外の地域にも「旭川三平本店」の味を広めていく取り組みの一つが、インスタント麺「旭川三平本店 三平くんラーメン」です。市販されている多くのインスタント麺と異なり、飲食業を本業とするエンフードのスタッフの手で作られているのが特徴です。
麺は、地元・旭川の製麺所のもので、やや細めのちぢれ麺です。
「乾麺を扱っている業者さんはそう多くはありません。できるだけ地元の業者さんのものを使いたいという思いがあったので、元々お取り引きがあって味もいい業者さんにお願いしました」という麺以外は自家製を貫いています。
「スープや味噌はすべて店と同じものを使えるわけではありません。そのため、一部の食材は代替するものを探して、実際のラーメンの味に近づけていくという方法を取りました。製造業に詳しい方からは『よくやったね』と言われるような途方もない作業でした」と田中さんは振り返ります。
お店で使用しているものとは異なる食材を使いながら、その組み合わせや量、バランスなどを工夫しながら、お店で提供しているラーメンの味を地道に再現していったのだそう。その場で調理して提供する飲食業とは異なる製造業ならではの難しさに立ち向かい、自分たちだけの力でそれを成し遂げ「旭川三平本店 三平くんラーメン」はできあがっている点が、他の商品にない特徴と言えます。
全国の激辛好きやラーメン好きに旭川で親しまれる味を届けたい
インスタント麺でありながら、お店で提供している味にとことんこだわって作られている「旭川三平本店 三平くんラーメン」は、調理方法にもポイントがあります。
「パッケージの裏面におすすめの作り方を記載しています。ご用意いただくのは、お鍋2 つともやし1袋、ごま油です。なんだか面倒そうだなと思われますよね？ それが私たちの狙いなんです。『旭川三平本店 三平くんラーメン』は大量生産できないこともあり、市販のインスタントラーメンと比べると高めです。その分、手間をかけていただきおすすめの作り方で調理したら『どれだけおいしくなるの！？』という期待を込めて作っていただけたらうれしいです」
そして、「袋麺がおいしかったから今度お店に行ってみようとか、このラーメンが実際の店や旭川に興味を持っていただくきっかけになったらと思っています」と続けます。たぬきのポップなイラストを使ったデザインは、全国の辛いもの好きの方、なかでも意外と多い辛いもの好きの女性を意識したものだそうで、一度見たら忘れられないビジュアルもポイントです。味噌ラーメンをベースにした辛さが選べるラーメンは珍しく、保存性の高いインスタント麺は、北海道・旭川の名刺代わりのお土産やちょっとしたお礼などギフトにも喜ばれるでしょう。
今回ご紹介した企業
株式会社 エンフード （北海道旭川市）
日本全体が抱える課題の一つである経営者の高齢化と後継ぎ不在の問題にいち早く着目。2018年頃、「旭川三平本店」を事業承継し、地元で50年以上愛され続ける味を守り続けています。辛いもの好きの好奇心をくすぐる、一味唐辛子の辛さをいかした激辛味噌ラーメンのセットでご当地の味をお楽しみください。
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